【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「そうだといいんですが」
「きっとそうさ。わたしには、君の親父さんの気持ちがわかるからね。わたしも父親の身だから」
「……父は僕を、認めてくださってるのでしょうか」
「認めてくれているよ、きっと」
「ありがとうございます」
「いや、わたしはなにもしていないよ。さ、夕食にでもしよう」
「はい」
北村会長と食事をした後、俺は会社に戻った。
美優紀は俺たちの会話を聞いていたが、あえてなにも言わなかった。
それにしても美優紀は、ほんとに結婚してくれるか??
「社長、今日はお疲れ様です」
「ああ」
「明日なんですが、午後に会長がお見えになられるそうですよ」
「え??親父が??」
「はい。先ほどこちらに連絡がありました」
「……そうか、わかった。じゃあ明日は、親父の予定に合わせてスケジュールを調整しといてくれ」
「わかりました。 では失礼します」
「あっ、藤枝」
「はい。なんでしょう??」
「明日、いい返事期待してるからな」
「……失礼します」
そう言うと美優紀は、焦ったように早足で社長室を出ていく。