【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
side秋一
親父に予想外なことを聞かれたのか、美優紀は思わず口ごもっていた。
どうしたらいいんだ、って顔をしてるな。
「違いますよ、会長」
「違う、というと??」
「僕たちは交際なんてしていません」
「しゃ、社長……!!」
そう言った俺に、美優紀が驚いたように目を見開く。
「どういうことだ??秋ー」
「僕が一方的に結婚を申し込んだんです、彼女に」
「何?? そうなのか??藤枝くん」
「え??あっいや……それは……」
口ごもる美優紀に、俺はすかさず「彼女は悪くありません、会長。 僕が結婚を申し込んだのを、彼女が受け入れてくれただけです」と言葉を返した。
「そうなのか??藤枝くん」
「……はい。社長の言う通りです」
「藤枝くん、君はなぜ秋ーとの結婚を受け入れてくれたのかな??」
「え??あっいえ……。特に理由は……」
「理由はないのか??」
「はい。……ですが社長は、わたしと本気で結婚をしたいと言ってくれました。だからわたしは、社長との結婚を受け入れただけです」
「失礼ながら、なぜ結婚を??」
「……社長が、真剣に結婚してほしいと言ってくださったからです」