【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
うわぁ……。どうするんだ、俺。
「藤枝くん」
「はい。会長??」
「秋ーが問題を起こさないように、くれぐれも見ていてくれ」
「はい。お任せください」
美優紀がニコリと微笑む。
「ほんとに藤枝くんなら安心だ。これからも息子のことよろしく頼むよ」
「はい」
「それじゃあわたしは、まだ仕事が残ってるので今日はこれで失礼するよ」
「では、近くまでお送りします」
「いや、ここで平気だよ。後は夫婦仲良くやってくれたまえ」
「えっ??あっ、会長……⁉」
会長はそのまま出ていってしまった。
……親父のヤツ、空気読んだな。
「……社長」
「ん??」
「会長は、わたしたちの幸せを願っているようですね」
「そりゃあ、一人息子の結婚だからな。幸せになってほしいのは当たり前だろうな」
「そうですね。会長はとても、心の優しい人ですから」
「言われてみれば、確かにそうだな」
「ええ。あ、社長、わたしは明日荷物をまとめて、そちらに送りますから」
「ああ」
「なので今の部屋は、引き払いますね」
と、美優紀は言う。