【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
社長も、たまにはなかなか良いこと言うのね。
なんだか見直したわ。
普段こんなに意見することなんてないのに、今回は珍しく意見を出した社長。
でもわたしは、社長の言うことに同意する。
大手の大企業と手を組むことによって、大きな利益を得ることはできる。
しかしお互いの損得を考えると、どちらも損得が大きくなる。
だったら損得が少ないほうを選んだほうが、会社的にも断然有利になる。……社長も考えたわね。
今回だけは社長を褒めたくなるわ。さすが社長ね。
「それでは本日の会議を終わらせていただきます。お疲れ様でした」
会議が終わった後、社長はすぐさま会議室を出る。
わたしは社長の後を着いていく。
「藤枝」
「なんでしょう??社長」
「お前はどう思う??」
「え?? なにがですか??」
「今回のことだ。あれだけ大きな会社なら、もっと大きな会社とだって手を組むことだって、できたはずだと思うんだが」
「確かにそうですね。……でも社長の言う通りです」
「え??」
「今はお互いの損得を、尊重すべきかと」