【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】

「……え??ないんですか??」

「ないよ。あるわけないだろ??　俺は女は隣に乗せない主義なんだから」

そう言われても……信じられないわ。

「ですが今こうして、わたしを隣に乗せてるじゃないですか」

「美優紀は特別だよ。俺の妻なんだから」

「それはそうですが……」

「なんだ？なんか不満か??」

「い、いえ。そういうわけじゃありませんけど……」

「なんだよ」

「わたしだけ隣に乗ってるのかと思うと、なんだかすごくドキドキしてしまって……」

「なんでドキドキするんだよ。俺は女は隣に乗せない主義だから、乗せないだけだよ」

「じゃあつまり、わたしだけ特別ってことですか??」

「まぁ平たく言えば、そうだな。俺たちは結婚したわけだし。夫婦なんだから、買い物に行くのはれっきとした日課だ」

「確かに、それはそうですが……」

「まぁこれからは、美優紀の旦那らしくするつもりだからさ」

「い、いえ。そこまでムリに旦那さんらしくしなくても構いません。　社長は社長のままでいいですから」

「そういうわけにはいかないさ。俺が無理矢理結婚させたようなものだし」

「いえ、結婚のことは全部自分の意思ですから。社長が悪いわけではありません」