【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「ああ、はい」
美優紀はリビングのソファで、テレビを見ながらコーヒーを飲んでいた。
やっぱ落ち着かないせいか、少しキョロキョロしてる。
「どうした??」
と美優紀に声をかける。
「いえ、やっぱり大きな家だなと思いまして」
「そうか??」
「はい。当分は慣れませんね、この環境」
「だろうな。 まぁ住んでるうちに慣れてくるさ」
「そうですね。そうだといいですが」
「大丈夫だって。俺がいるし」
「……そうですね」
「それより美優紀、俺にもコーヒーくれ」
「わかりました」
美優紀はキッチンでコーヒーを淹れてくれる。
「どうぞ」
「サンキュー」
淹れたてのコーヒーに口をつける。
「……社長」
「なんだ??」
「お一つだけよろしいですか??」
「ああ」
「社長は交際もしていない女性と結婚することに、不安などなかったんですか??」
美優紀は俺にそう聞いてくる。
「不安??んー……どうなんだろうな」
あったかもしれないし、なかったかもしれない。
でも不安なんてまず、考えたことなかったかもしれない。
「わたしは不安だらけでしたよ。 社長が旦那で大丈夫なのかって、すごく不安でした」