【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
問題の解決と、夫婦の絆
side美優紀
「社長、これが今日の会議の資料ですので、目を通しておいてください」
「わかった」
「では、わたしは失礼します」
「なぁ、美優紀」
「はい。なんでしょうか??」
「悪いな。お前にあんなこと頼んで」
「いえ、気にしないでください。わたしだからこそですよね??社長」
「……ああ」
「大丈夫です。なんとしても必ず、真実を見つけ出します」
「ああ、頼んだぞ」
「はい。……では失礼します」
社長室を出たわたしは、すぐに自分のデスクへと向かう。
「藤枝さん」
「どうかしたの??木本」
「わたし、ずっと考えてたんですけど……」
わたしの隣のデスクに座っている木本がわたしにそう問いかける。
「……考えてた、って??」
「あのことですよ。なんか変だと思いませんか??」
「変って??」
「どうしてもうすぐ契約が決まりそうな時に、そんな話が出たんですかね?? しかも取引会社の方に不正な横領があった、なんて??」
「確かにそうよね……。わたしもそれをずっと考えてたのよ。だってタイミング悪すぎない??よりによって今になってよ」
「そうですよね。やっぱり……。なんか変、ですよね??」
「ええ、とても変だわ。なにか裏があるとしか思えないわ」