【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「ああ」
「じゃあ後でな」
電話を切った俺は、さっそく美優紀を呼ぶ。
「失礼します。どうかなさいましたか??」
「19時から人に会う約束をしてる。スケジュールを調整してくれ」
「今からですか??ですが……」
「言ったろ。俺がなんとかするって」
「……わかりました。ただいまスケジュールを調整して参ります」
「頼む」
「はい。失礼します」
美優紀が再び社長室を出ていった。
「……俺が絶対に、立て直してやる」
そして約束の時間の30分前。
俺は約束の場所にいた。
「……秋ー」
「おう、きたか」
「遅くなって悪かったな」
「いや、平気だ。俺こそ悪いな。急に呼び出したりして」
「いや、いいんだ。……それより、話ってなんだ??」
俺の隣に座り、ウィスキーを注文する和義。
和義は俺の元同期であり、契約をするハズだったヤツだ。
だが今回のことで確信したんだ。
今回の事件は、すべて和義が仕組んだことだと。
だから今日はそれが事実かどうかを、直接確かめにきた。……話してくれるとは思わないが。
「……実はな。お前も知ってのとおり、今ウチの会社が大変なんだ」