【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「ほら、早く。美優紀が俺の名前呼ぶまで、俺仕事行かないからね??」
「そんな。それは困ります……」
もう、なんで社長はそんなことを言うのかしら……‼
「じゃあ早く呼んで??」
「しゅ……ち」
イヤ〜‼恥ずかしい……‼
「なに??聞こえないよ、美優紀」
「しゅ……しゅ、いち」
「もっと聞こえる声で言って??」
「っ……秋ー、さん」
「なんだ。呼べるじゃない」
「……わたしもう恥ずかしくて死にそうですよ、社長」
社長の名前を呼ぶのがこんなにも恥ずかしくて、勇気のいることだったなんて……。
生まれて初めて気づいたよ、わたし。
「じゃあこれからは、家では俺のこと秋ーって呼んでね??」
「……はっ、はい」
「美優紀が俺に朝ごはん食べるのが日課だって言うなら、俺も秋ーって呼ぶの日課にしようかな??」
「そ、それは困ります」
「そう??でも俺は、毎日名前呼んでもらえるんだと思うと、嬉しいけどね」
「……じゃあ日課、なくしますか??」
「それはダメ。日課がなくなったら俺、秋ーって呼んでもらえなくなる」
「……社長、時間が押してるのでそろそろ仕事に行きましょう」
「ほら、また社長って呼んだ」