組対のデカ
 ヤツの懐に入ってくるのは相当額の大きな金だと踏んでいて。


 ここが捜査関係者の腕の見せ所である。


 そして俺たち組対五課が積荷検査に入ったのは、六月半ばを迎える前だった。


 令状は取ってある。


 後は順を追って捜査するまでだ。


 きっと船舶内にいる人間たちは一刻も早く、海を越えて逃げ延びることを考えているものと思われる。


 捜査が奏功するかどうか、気には掛かるのだが……。


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