組対のデカ
第27章
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 都内も梅雨時とあってか、雨が降ったり曇ったり、逆に晴れたりで天候が変わりやすかった。


 俺たち組対部もずっと動き続けている。


 目の前の事件が幾分曇りがかっていることが分かっていて。


 警視庁宛に送り付けられてきた例のフラッシュメモリは複数の媒体にコピーが取られ、保管された。


 あれは政財界や官界、法曹界、マスコミなどの裏社会のまずいネタを暴露した代物で、まさにタブーだった。


 仮にあのデータが内閣官房などに送り付けられたら、国家そのものが揺らぐ。


 日本政府の過去の大失態が暴かれてしまうのである。


 おそらく長谷川はあのフラッシュメモリのためだけに、自殺に見せかけた他殺で、ビル屋上から突き落とされて死亡した。


 しかもその事件に検察官が絡んでいるという。


 長谷川はスケープゴートにされたものと思われる。
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