組対のデカ
 この二日間ほど、ずっとパソコンに向かい続けていた。


 情報を仕入れるためである。


 捜査に必要なものを、だ。


 また警視庁公安部の公安第三課長の丸岡と会えるのも秘かに楽しみにしているのだった。


 公安に在籍していた過去があったのだし、昔の好で何かと気になっていたからだ。


 あの当時、街宣右翼の集会に飛び込み、関係者を一斉検挙したりしていたことがあったし、公安第三課の仕事は何かとハードコアだった。


 また丸岡と会う機会がないかどうか、気に掛け続けている。


 過激な右翼を取り締まる仕事は、当時者じゃないと分からない。


 公安部でも公安第一課や公安第二課のように左翼担当の部署が船に詰まれた銃器や薬物などを取り締まるのだし、外事などは海外まで乗り込んでいくのである。


 長谷川転落死の翌日、東京湾に停泊していた船舶の積荷検査が公安部公安第一課のデカたちによって行われていたのは、俺も気に掛かっていた。


 そしてその長谷川が死亡したことから、いろんなことが巻き起こっている。
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