組対のデカ
動くんだ。一人も取り逃がすな。全員拳銃携帯。では出動!」


「はい!」


 警視庁において、北山院の子飼いであるデカたちが動き出す。


 俺自身、その様子を運転中に鳴り出した車載無線で知った。


「北山院警視率いる特別捜査部隊が二つの組のアジトへと急行。組対も順次追って動いてくれ。ブツも出る可能性がある。全員拳銃携帯」


 ――了解。


 すでに組対四課長の増田も、五課長の倉田も出動している。


 目指すは新宿にある二つの組事務所だ。


 ここで日本の裏社会を狂わせる二つの組の人間たちが御用となるのだった。


 俺も私有車に赤色灯を灯し、緊急走行させて、走らせ続ける。


 捜査対象団体は目の前にあった。


 そして新宿の中心部に行くに連れ、徐々にパトカーが多くなってくる。
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