組対のデカ
になりました」


 組対部在籍で部下の伊庭巡査部長がそう告げたので、俺も、


「そうか。分かった。すぐに北山院警視率いる特別捜査部隊と合流する」


 と返す。

 
 そして無線機で連絡した。


「組対部の人員は北山院警視がチーフの特別捜査部隊と合流せよ。繰り返す。……」


 復唱したタイミングを見計らったかのように、鐘ヶ江と篠原、それに山本の死体が警察病院へと搬送される。


 俺も手荒な真似をする前に組対の他のデカたちが篠原を撃ったので一安心していた。


 それにしても篠原が蜂の巣にされたとなると、相当数の刑事たちが背後から銃を構えていたのだろう。
 

 北山院は山本を撃ったのだが、銃の腕前は実に見事だった。


 俺も感心している。


 普段は帳場の中央に詰めている管理官が、危険な現場で銃を使ったことに対して。
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