組対のデカ
フロアに警視庁との合同捜査本部を立ち上げ、長谷川転落死に関して捜査を再開した。

 
 仮に殺人事件となると、ただじゃ済まない。


 それに俺たち組対には直接関わりがなかったにしろ、公安の連中が積荷検査で北への船を摘発した。


 これが意味するのは、河村組や三嶋興業が裏で向こうの国の人間とつるんでいるということだ。


 俺たちは確かに裏方である。


 組対の仕事など、マスコミは騒がない。


 ただ、あのワインを載せた船が北へ出向するとなると、とんでもないことになる。


 銃やシャブが詰め込まれた木箱はすでに公安のデカたちが全て押収し、精査を行なっていた。


 拳銃に加え、込める銃弾も数十発木箱の下に隠されていて、覚せい剤や大麻などの薬物もかなりの額のものが発見されている。


 おそらく一度の取引で数千万の金が動いたのだろう。


 そして積荷を運ぼうとした在日外国人の船長も、公安第一課の人間たちが予め取ってい
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