組対のデカ
出来る。


 特捜は犯罪者を摘発するためなら、何でもするのだ。


 俺もそういったことは知っていた。


 速水も越沼も立っていた帳場が解散されたことで、しばらくは別の事件の捜査へと回る。


 俺の方は柳たちを逮捕するとき、特捜がどんな動き方をするのか、楽しみにしていた。


 おぞましい犯罪者たちは全て処分されている。


 後は事後処理で済む。


 組対部も落ち着きつつあった。


 確かにお盆明けで幾分暑さが引いたにしても、きついのはきつい。


 俺も相変わらず疲れていた。


 だが与えられた任務は変わらない。


 組対五課のデカとして、随時積荷検査などを行なうべきなのである。


 ずっと組対部も港中央署の刑事たちに連絡を取り、船舶に怪しい積荷などが載ってない
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