組対のデカ
第6章
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 長谷川転落死事件で所轄に立てられた帳場に詰めている北山院たち警視庁捜査一課の刑事と、所轄署員である西新宿署のデカたちは捜査を進めた。


 連日、捜査会議が開かれている。


 捜査本部には二つの班の刑事たちが詰めていた。


 女性警部補の速水(はやみ)由起率いる速水班と、もう一方で長谷川が生前可愛がっていた警部の越沼(こしぬま)勇次率いる越沼班の二つだ。


 速水はややデカの勘に頼りがちだったが、越沼はしっかりと前後関係を調べ上げて、逐一捜査会議で報告する。


 速水は女性刑事とあってか、越沼から舐められているようなところもあった。


 だが同じ捜査本部にいて自分たちの班を率いるデカなら対等だ。


 俺も一課の連中が所轄で動き始めたことを知って、幾分驚いていた。


 あの事件が単なる退職警官の自殺じゃ済まされないことは薄々分かっている。


 仮に俺が一課の刑事だとすれば、話は簡単である。


 被害者がビルから落ちる、もしくは落とされる前にどんな人間関係があったか、調べ上
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