組対のデカ
第7章
7
「速水の野郎、先に動き出しやがった」
越沼がそう言って歯噛みする。
どこの都道府県警でも一課は大変なのだ。
速水班が先に長谷川転落死事件に関して捜査を開始する。
越沼班は後れを取った。
「おい、柴嵜(しばさき)。検視官の友原を呼べ!」
「はい」
越沼班で越沼にサブとして付いているのは、警部補の柴嵜だった。
柴嵜は一課の人間だが、国家公務員Ⅰ種試験合格のキャリア組で、今現在準キャリアの越沼に付いている。
これから先、桜田門で出世するのは柴嵜の方だと誰もが分かっていた。
ただ、柴嵜は実に丁重な男である。
友原検視官を呼ぶときも、しっかりと上司の気持ちを掴むように丁寧にやっていた。
「速水の野郎、先に動き出しやがった」
越沼がそう言って歯噛みする。
どこの都道府県警でも一課は大変なのだ。
速水班が先に長谷川転落死事件に関して捜査を開始する。
越沼班は後れを取った。
「おい、柴嵜(しばさき)。検視官の友原を呼べ!」
「はい」
越沼班で越沼にサブとして付いているのは、警部補の柴嵜だった。
柴嵜は一課の人間だが、国家公務員Ⅰ種試験合格のキャリア組で、今現在準キャリアの越沼に付いている。
これから先、桜田門で出世するのは柴嵜の方だと誰もが分かっていた。
ただ、柴嵜は実に丁重な男である。
友原検視官を呼ぶときも、しっかりと上司の気持ちを掴むように丁寧にやっていた。