組対のデカ
て、入念に捜査を行う手筈でいる。


 マル暴が不自然な死に方をしたことがここまで尾を引くとは思えなかった。


 五月も下旬が近付きつつあると、蒸し暑くなる。


 新宿区も、警視庁がある千代田区も連日暑さが続いていた。


 雨交じりの日もあれば、暑さがピークに達する日もある。


 俺たちもいずれ狩り出されるだろう。


 現役の刑事として大規模な捜査に出されるものと思い。


 速水が巡査部長時代に誤認逮捕し、解決を遅らせた警視庁指定31×号事件の犯人を捕まえるチャンスはある。


 ホテル一室で巻き起こった密室事件として捜査が難航していた。


 遺体は運転免許証から目黒区在住の会社社長である小波一雄のものと判明している。


 事件当日、殺害された先のホテルで小波は顧客と会っていたようだ。


 ホテルのフロントに詰めていたホテルマンの証言で確定していた。
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