恋猿
翌朝、母がなかなか起きないので、朝食をとるのが遅れた。

『仕方ない…、今日は自転車で行こう…』

いつもは、走って学校へ行く歩夢だが、遅刻しそうだったので自転車で通学することにした。


学校へ行く途中…、

見覚えのある後姿を前方に確認した。

あの娘だっ!!

歩夢の足音に気付いたJKは振り向いた。

『あっ、昨日はごめんなさい』

すぐさま歩夢は謝った。

するとJKは、昨日と違い歩夢に笑顔をみせた。

『私もごめんね。昨日はちょっとイライラしててさ…』

悲しそうなJKの顔に歩夢は焦った。

『き、気にしないでよ! 俺がよそ見してたんだ』


そしてJKが思いがけない一言を発した。
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