「一番」になれなくて・・・
校庭を見ると
1人の男子のセンパイが
こっちに向かって手を振っていた。
「美紀、
手、振られてるよ。」
「私じゃないよ。
あっち。」
美紀は視線の左側を指差した。
見ると、
2組の教室の窓からたくさんの手が
伸びている。
「「中町センパーーーーイ!!!」」
「「カッコイーーーー!!!!」」
うわぉ・・・・・。
「積極的だねぇ~・・・・。」
「だね。」
「・・・・・・でも、
楓もそのくらいアピールしたほうが
いいんじゃない?
もう・・・
卒業しちゃうよ?」