年上系彼女とわんこ系彼氏。
「おはようございます!」
満面の笑みであいさつしてくるこいつは一つ年下の皇秋。
顔もなかなかよく、二年でテニス部エースなため、
女子に人気があるみたいだけど…
「はぁ…」
「どうしたんスか?
夜座先輩、元気ないっすね。」
「どうしたって…君のせいでしょ!?」
「え!?」
「夜座さぁ、もう来ないでって言ったよね?
昨日もおとといもその前も!」
「でも会いたいっすもん。」
「うっ…」
でた、年上キラースマイル‼
しかもこれが無自覚だから恐ろしい…!
「……」
「…どうしたの?」
「…先輩、今日も可愛いなぁって//」
「バカじゃないの。」
バシッ
「あたっ!
なにするんすかぁ…」
涙目になりながら子犬のような目でこっちを見てくる皇くん。
そ、そんな目で見たって夜座は騙されないんだから!
背を向けて歩きだすと「待ってくださいよー!」とか言いながら追いかけてくる。
「てか、先輩なんでつきあってくれないんスか?
俺先輩のことめっちゃ好きなのに!」
「夜座、年下ダメだって言ってるじゃない。」
「えーそんなの別にいいじゃないスか!」
と、頬をふくらませる。
「それに…
夜座、君の名前がぜっっったいムリなの!」
「名前?」
「その2文字っていうのがどおっしてもダメなの‼」
「そんな必死に言われても…」
「ごめん取り乱した…
とにかくトラウマすぎてダメなの。
だからこれ以上夜座につきまとわないで、じゃ。」
「あ、先輩!」