real
「すいませぇん」
「ん?どうか-...っ!!??」
あたしは自分でも気持ち悪いくらいのトーンの高さで話しかけた。
男が話し始める前にあたしは男の急所に懇親の一発をお見舞いしてやった。
あたしは少し痛そうにする程度なのかな?って思っていたら
男はその場に崩れてしまった...え!?
そ、そんなに痛いもんなの!?
「チッ!て、てめぇ...!!」
あ、あは-、そんな怖い顔で睨まれたって謝らないもんね!!
綺麗な舌打ちまで聞こえてきたよ...
そっちが悪いじゃないか!!人の胸をむやみに触ってさ!
ちょっとは反省しなさいよ!
あ!そういえば入学式...
あたしは腕時計の針を見てゾッとした。
ヤバイ!もうこんな時間!?
あ-、もう我儘男に付き合ってたから...
恨めしそうにあたしは男を睨んだ。
「何見てんだよ、つか...何してくれんの?」
男も同様に睨んできた。
そんな格好で睨まれても全然怖くないね!
あ!それより急がなきゃ!!
「さよなら-」
「お、おいっ!!」
あたしは男の呼び止める声を無視して入学式へと急いだ。
なんだか朝から凄く疲れたよ...
そういえば、我儘男も同じ制服だったなぁ...
さっき起きたことを頭の中で整理しながら
あたしは猛ダッシュで走った。