逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜




「・・・」




黙り込んでしまった私。




何も言えない。





「はい、お黙りパターンね。



暗黙の了承ってやつね。」




私の目の前で面白そうに笑う。




「・・・なっ・・・!」




勝手に決め付けないで・・・!




そう続けようとしたんだけど・・・、何か言えなかった。





下を向いてしまう私。




「・・・俯くなって。」




ハスキーな声で囁く。




耳を流れる声。





「・・・俺は楽しいかなー。




こんな風にお前と絡めて。」




コテン、と首を傾げる。




小賢しい仕草ですね・・・!




う、と私は詰まる。





私は黙るだけ。





「・・・ま、俺にしとく?



楽しいよ、俺優男だし。」




自分で言うか。




けど何も言わない。言えない。




いい言葉が見つからない。





「揺れてる?



俺のこと好きになっちゃうだろ。



いや好きだろ。」




怪しく光る歯と瞳。





「揺れてないし。」




ここだけはハッキリと否定できた。




するとクハッと郁斗は吹き出す。




「ま、そのうちそのうち。」




手をヒラヒラ動かして笑い混じりに喋る。





とんだ自信家だ。





「もうこの際さ、



グロスつける前にキスでもしとく?」




眉をピクリと動かす。




そしてグイと一気に距離の縮まる私の顔と郁斗の顔。





「・・・誰がするか。」




私はその顔を力強く押し返す。




郁斗はハイハイ、と呆れたように笑った。




そしてメイクを仕上げ、修とバトンタッチ。





修とはまあまあ喋れたくらいだ。




前の盛り上がりとはやっぱり違う。





髪は帽子被るから軽く内側に巻いただけ。




ちょっと前髪がペチャーンとふんわり感がなかったからそれも直してもらった。




そしてすべてが完了して時計に目を移すと2時15分。




あと15分くらいで指示をもらうハズだ。




私は一人、その時間が来るのを待った。




前までは修と喋ってたりしたんだけどなぁ・・・なんて考えつつ。
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