逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
そしてボーッと待つこと15分。
「ファッションショー参加の皆さん、ステージ裏集合でーす。
付き添いは一人まででー。」
作業着のようなつなぎを着た生徒がメイク室に呼び掛けた。
その瞬間に騒ぎ出すこの空間。
きたか・・・。
「・・・っし」
私はそう言って立ち上がった。
スリッパ脱いでちゃんと靴をはく。
ジャケットも着る。
あとー、マフラーと帽子は直前までいいや。
忘れ物はなし。
私はメイク室からでた。
今日付き添いいるかなー。
前は旬だったけど今は絶対嫌。
色んな意味で緊張して多分コケる。
私はキョロキョロ辺りを見回す。
すると、
ポンポン、
優しく肩を叩かれた。
私は何も考えずに振り向く。
そしてその人は。
「要路!」
私は顔が綻んだ。
「今日は俺が付き添い。」
彼はニッと笑って見せた。
私はホッと息を吐く。
本当よかったぁ・・・。
要路は1番今の中で喋りやすいし、気が利くし、優しいし。
「出番私いつ?」
「・・・えーと・・・、
確か27番。」
「何チーム中?」
「今回は確か・・・、
32かな。」
「あ、結構後ね。」
「うん、そうだね。」
ふふ、と顔を見合わせ笑い合う。
ステージ裏に到着するとやはりここもざわついていた。
点呼をして、諸注意など聞いていたらあっと言う間に開始5分前に。
「あー、そろそろだ。」
「そうだな・・・。
そういえば羽美の出番はないのかい?」
コテン、と首を傾げる。
「うん、ないよ。
ほら、あの子忙しいから。
いちいち準備とかしてらんないんだよ」
「あー・・・そうだな。
最近特に仕事熱心だよね。」
「うん・・・私モデル科で何気にぼっちだった。」
「ハハハ、意外だな。
美里は誰とでも喋る子だと思ってた。」
「うーん?モデル科で仲良いのは羽美くらいだよ。
他の科の子とはちょくちょく話すけど。」
「やっぱり一位だから嫉妬がすごいんだよ。」
要路が笑い混じりに喋った時。
キャーーッ!
そんな歓呼の声がした。
思わずステージが映し出されてるモニターを見る。
会話が途切れた。
あ、始まったな・・・と。