逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
まず最初はステージの中央まで、
まるで誰かに押されたかのようにた躓きながら前に出る。
そしておっとっと、
と体を安定させて振り返る。
客を見る。
けどどこに焦点が合っているかわからないようにただ前を見る。
そしてんん?なんて首を傾げてみる。
そうしてニコッて大きく笑って、
私はその場でスカートを広げるように一回転して歩きだす。
つま先をいちいち前にちょいちょい投げるように歩く歩き方。
俯いてそのつま先だけ見て歩いてみたり。
そうしたら急に顔を上げてみたり。
ランウェイの1番先まで到着。
そしてきゃるるーん、みたいな効果音が出そうなくらい、
体を捻らせてポージング。
それに対して大きな歓声が沸いて更に口角を上げてしまう。
そしてふと目に入る旬。
ニコ、と小さく口角を上げていた。
・・・やった・・・。
満足してる様子です・・・!
私はますます気分が上がって、
スキップするみたいに来た道を戻った。
最後にパチンと星がでるようなウインクをかましてステージ裏に戻った。
するとすれ違い様に他の女の子が私の隣をすり抜けた。
私はとりあえず要路目掛けて歩いた。
そして満面の笑みを浮かべる要路に。
「・・・はふー・・・」
大きな安堵の息をついた。
そして瞳孔をカッと見開く要路。
「・・・すごくよかったよ・・・!
美里、本当に可愛いかった!」
そう言って私の帽子をとって、
まるで犬を撫でるみたいにわしゃわしゃ撫でる。
なんだか自然に口角が上がる。
私、よかったんだ・・・。
よかったぁ・・・。
私は要路に身を預けるようによっ掛かる。
あー、疲れた。
すると要路は私の頭を包み込むように腕をまわす。
あったかい・・・。
「お疲れ様、美里。」
そう言ってポンポンと頭を撫でてくれた。
「・・・んー・・・」
テキトーに単語を発してみた。
そしてしばらくしてから私達はステージ裏を出た。
結果発表は4時半からだ。
私達は皆のもとに向かう。
会場の出入口付近に皆を見つけた。
羽美もいた。