逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
4人からは楽しげな雰囲気が醸し出されていた。
そしてふと、
振り向いた羽美。
私と視線が交じり合った。
すると口角を上げて目を輝かせた。
そして私に突進するかのように駆け寄ってきた。
「美里ーッ!」
ガバ、そんな風にぎゅー、と私に抱き着いてきた。
ち、力が強い・・・!
私は羽美の背中を目一杯に叩く。
「痛い、苦しいよ・・・!」
私はか細く叫ぶ。
叫んでるようには聞こえなかったかもしれないが。
「・・・え、あ、ごめん!」
羽美はそう言って私からハッと離れた。
私は大きく息を吸う。
あー、私死んじゃうのかと思った。
「美里!すごかった!
まじで別人!
なんであんなに自由自在に自分の雰囲気を変えられるの!?
凄すぎる!やっぱ美里やばい!」
きゃああっ、なんて羽美は自分の手で自分の顔を包む。
あはは、ありがとう。
なんて言ってみたけど羽美には聞こえてないんだろうな。
そして羽美を追い掛けて来たのか3人が羽美の後ろにいた。
そしてある瞳とバチッと視線がぶつかった。
旬だ。
うぐ、私は息が詰まるような想いになる。
すると旬がニコッと笑いかけてきた。
・・・ドキン、
頭より先に心臓がときめきを感じる。
旬の、優しい微笑みとか・・・。
何よ・・・。
「うん、表現力がよかった。
まさかああいう表現をするとは意表をつかれたけどな。
イメージにはピッタリだった。」
旬は私に向かって言った。
何、何、何・・・。
なんで普通に喋ってるの?
前まで気まずかったのに・・・。
「ありがとう」
それだけは言っておいた。
「まじほんと美里サイコーだよな!
何か感動した!」
旬に続くように修が瞳をキラキラさせながら言った。
あれ、あれ・・・。
修とも気まずかったのに、普通に喋れてる。
あれ、なにこれ。
何で、何で?
・・・ショーのおかげなの?
あれ、か・・・。
ショーが・・・私達の仲を戻したってヤツ?
そんなベタな・・・。
でも、実際そうなんだよな。
スゴイことがあると・・・、
以前あった悪いことなんか忘れてしまう。
ああ、すごい。
ファッションとか・・・ショーの力って偉大かも。
私はそう思うと頬が釣り上がった。