逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜



ビルばかりひゅんひゅんすり抜ける。




30分くらいたっただろうか。




その時車が停車した。





「着きましたよ」




先生は駐車場に車を停めるとシートベルトを外しだす。




「あ、はい。」




私もドキマギしつつもシートベルトを外して席を立った。




ああ、鞄・・・!




一瞬鞄を置き忘れそうになって焦る。




そして入口の前。





ふわー・・・きれいな所でございまして・・・。



ため息が出ちゃうよ。




私は胸をさすった。




「緊張しなくても大丈夫よ!


さ、行くよ!」




先生は私の背中をバシンと音がなる程に叩いた。





「いった・・・」




私は顔をしかめつつ先生の後に続いた。




まず受付。




「すみません、今日お伺いする予定になっていた専修学校美園学園の根岸と咲田です。」




根岸とは先生の名前だ。



私はハッとして頭を下げる。





「はじめまして、よろしくお願いします。」




ドキドキ、心臓が上がってきて口から飛び出そうだ。




「聞いています。


担当の者が社長室にご案内いたしますね。」



ふふ、と美しい微笑みを浮かべた。




そして女性の綺麗なボブヘアーの清楚な感じの人が来た。




「私は笹島といいます。」




名刺を渡されああ、と受け取る。



「咲田美里です。


笹島さん・・・よろしくお願いします」




名刺の名前を確認しつつ言う。



ありゃ?




笹島さん?




会ったことある。




あれ、誰だっけ。



私は頭を捻った。




そして閃く。




あ、スカウトしてくれた人じゃない。




「あの・・・、私に声をかけて頂いた方ですよね・・・?」




私は先を歩く笹島さんに怖ず怖ずと言った。





「あ、覚えてくれていますか?



そうです。私があなたをスカウトした笹島です。」




ニッコリ笑った笹島さん。




綺麗。




モデルでも可笑しくないんしゃないかな。




「こちらが社長室です。」




いつのまにか、社長室、と記されたドアの前に来ていた。




うわぁ・・・。




来てしまった・・・。




心臓の音の速度がさらに高まった。




すると笹島さんはコンコン、と扉に拳を軽く打ち付けた。




「咲田様と根岸様がお見えです。」
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