逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
・・・といっても緊張で中々寝付けなかったけど。
朝6時に起床し、40分間のウォーキング。
それからシャワーを浴びて、
お気に入りの香りパウダーを身体に塗り、それから朝食。
サラダに五目豆、ヨーグルトに白米。
それを終えてから念入りに身支度をする。
髪はストレートにしっかり伸ばす。
そしてメイクはほとんどノーメイク。
どうせ向こうでメイクをしてもらえるんだからそれでいいか、と。
ホットビューラーで睫毛を上向きに。
リップはほんのり色がついているもののみ。
チークもオレンジ系を少々。
・・・とまあこんな感じで。
「・・・時間か。」
私はケータイで時間を確認してから鞄を肩にかけた。
そしてペタンコ靴に足を突っ込む。
バスを乗り継いで、そして自分の足でやってきた事務所。
「おはようございます、笹島さん。」
「おはよう。
早速いきましょうか。」
そう言うと駐車場に連れられ、
そして車の後方座席に乗り込む。
シートベルトをつけていざ出発だ。
・・・ドキドキする。
「・・・そういえば、芸能界の挨拶についてはもう大丈夫ですね?」
「おはようございます・・・ですよね。」
「はい。
業界用語でわからないことがあれば遠慮なく言ってください」
そうミラー越しに微笑まれた。
はい・・・と力無く答えた。
まさか、まさかすぐに憧れのモデルが出来るだなんて・・・!
しかも聞いてみれば雑誌は羽美も出ている、
超人気ローティーン向けのファッション雑誌・・・!
はあ、バクバクがヤバい。
心臓が、心臓が壊れそう。
昨日はなんだか夢みたいだったから羽美には報告していない。
現場で会っちゃったりするのかな・・・。
「今日の流れを話します。
10時半スタジオ入り、
それから一面写真を掲載してくれるそうなのでそれの撮影。
それから取材。
基本は質問ばかりです。
テキトーな回答はしないように。
恋愛の事に関しても本当のことを言ってください。
後でスキャンダルになったりするのも面倒ですから。
最近のモデルは彼氏がいることを公表することも多いですし。」
「は、はい。」
恋愛面ね・・・。
彼氏はいないけど・・・、好きな人なら・・・。