逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
その瞬間に要路の手が私の頭から離れてしまう。
って・・・
「ったいな・・・。」
要路は小さくそう言って手をブラブラさせた。
修はふんっと拗ねた子供みたいに顔を背けた。
な、なんて奴だ。
「要路、大丈夫?」
要路の手をとって顔を覗き込んだ。
要路の黒髪がサワっと私の目に入りそうになる。
「ああ、大丈夫だよ。」
そう言って要路は口角をあげる。
要路の頬が赤い。
そっか、私はそう言って要路の手を離す。
「っし、行きますかぁ。」
そう言う声がしたと思えばグイっとまた体が引き寄せられる感覚に襲われた。
右から引っ張られてる。
また・・・?
私はそう思って右を見上げる。
茶髪が太陽に当たってキランと輝いた。
郁斗だ。
はぁー、
と私は盛大なため息を一つついて歩き始めた。
校門をくぐると、たくさんの視線が私達を突き刺す。
「旬さん達だ!かっこいい!」
「やば、朝から4人一緒に見れるとか運良すぎる!」
「かっこいいー」
「あれ、美里さんだよね?」
「羨ましい!あの4人のチームに入れて貰えるなんてさすが!」
「あの4人と一緒にいて不自然じゃないの美里さんくらいだよね。」
すごい、木崎旬達同じ年齢の人達にも“さん"付けで呼ばれてる。
それに少々私の名前も耳に入ってくる。
でも女の子達の表情を見ると、何か、キラキラした瞳でこっちを見てるから、
悪口とかではなさそう。
私は安堵のため息をつく。
木崎旬達人気だから、
いつか女の子達に呼び出されて集団リンチとかされるんじゃないかって怖かった。
そんな心配は必要なさそう。
なんとかたくさんの視線をかい潜り、校舎内に入り込む。
そして昼休みに合流することを約束して各教室に向かった。