逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
「う、うわぁ・・・、
人生初のキスプリ・・・
私、目閉じてないよ・・・」
プリントされたものを見て私は顔を引き攣らせた。
「色気ねーな」
「いや、旬のせいですからね・・・!?
言ってくれればちゃんとした顔にしたよ・・・」
「言ったらお前拒否るだろ。」
「・・・」
「な。
つーか俺も思いつきだったし。」
旬はチラとプリを覗き込む。
思いつきでキス、
なんという行動力。
私はプリを切って旬に渡した。
「さんきゅ」
旬は財布にそれを閉まった。
それから羽美達とまもなく合流し、
定番のリズムゲームをチーム戦でプレイした。
「うわ、旬めっちゃうまい!
ぎょえ、パーフェクトだしー!」
羽美はわああッと興奮したように声を上げた。
す、すごい。
私もその言葉しか出てこなかった。
私がある程度ミスッても旬がフォローしてくれたので私達の圧勝。
「旬さすが!」
パチン、私と旬はハイタッチ。
その瞬間、なんだか旬の手がすごくかっこよくみえた。
なんか、大きさ違うな・・・。
あんな大きい手であんな細かい作業をしているんだ・・・。
すごい・・・。
私は自分の手を見つめた。
バクン、バクン・・・。
少し心臓が早く鳴っている。
「修!修ー!
アレ取って!」
羽美の声で私はハッとした。
あ、クレーンゲーム。
羽美が指差していたのは特大ビーフジャーキーだった。
「・・・あれ、食うの?」
修がひきぎみに言った。
「ううん、スタッフさんの差し入れー」
羽美は首を振りながら言う。
「そういうことか!
・・・って、ちょっとおかしくね?
差し入れがクレーンゲームで取ったヤツとか!」
羽美は修の言葉をスルーして、
とってとってー、と可愛らしくねだっている。
・・・正直、私は自分で取れちゃうからなー・・・。
昔からクレーンゲームはお父さんが好きで一緒にやっていた。
うん、ちょっとお菓子が食べたい。
私は特大お菓子を狙ってコインを入れた。
「・・・お前、取れんの?」
ついて来た旬が言った。
「んー、多分ね。」
私はそうしてボタンに手を置いた。
距離をはかりつつ・・・、
よし、いい感じ
よーし、持ち上げた、そのままそのまま。
ゴト、
見事クレーンゲームを成功させた。
「やった」
私はお菓子を手に取った。
「すげーな、お前。」
「旬できないの?」
「・・・箱に入ってる系は無理」
「あー、お菓子とかフィギュアかー」
「・・・ぁぁ」
旬は自分より私の腕前がよかったことにムッとしたんだろう。
視線を反らされてしまった。