逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
____次の日
「美里ー、ちゃんと服は持ったのー?」
キッチンからお母さんが私に叫んでいる。
「持ったよー」
「開始は9時半よね?」
「そうだよー」
「じゃあいってらっしゃい。」
「はい、いってきます。」
私はそう言って立ち上がった。
靴をはいて・・・よし。
このルーティンも・・・、
もうこれからないかもしれないんだよね・・・。
今日、やっぱりやってきてしまった卒業式当日。
ガチャリと扉を開けると遠くに旬の姿が見えた。
旬は私に気づき、軽く手を上げた。
・・・!
昨日のこと、意識しないのかな・・・?
私は俯きながらも手をふりかえす。
門を超えて、旬に近づく。
「はよ」
と旬。
「おはよう。」
いつも通りの挨拶。
ちなみに今日は二人だ。
優しい優しい要路が気を遣ってくれたわけ。
「行くか。」
旬はそう言って私の手と旬の手を絡めさせた。
ドックン、
自然な仕種に心臓の拍動が大きくなった。
「そういえば、昨日の帰り際・・・」
旬がそう切り出した。
ビク、私はあからさまに驚いてしまった。
私からのキスの話をされるんじゃ・・・?
と身構えた。
「・・・嬉しかった。」
旬はそう言って笑った。
・・・笑った横顔、すごいカッコイイ。
私は喉を震わせた。
そして旬はこっちを向く。
怪しげな笑みをして。
え・・・?何その表情・・・。
「だからもう一回、お前からしろ。」
旬はそう言ったのだ。
「・・・はぃ・・・!?」
私はこれでもかと目を見開いた。
な、こ、コイツは・・・!
あんな羞恥心に晒されるようなこと、
二度もできるか・・・!
私はブンブン頭を横にふる。
「あ、でも昨日のままじゃだめだぜ?」
旬は自分の顎に手を沿えて考えるような仕種をとった。
どういう、ことだ?
更に肩に力をいれる私。
「息できなくなるような、
キスじゃないとな」
旬はそう言ってコテンと首を傾げた。
・・・!
私は開いた口が塞がらなかった。
そして何とか言葉を吐き出す。
「・・・絶対ムリ・・・!」
「もう一回して。」
「嫌だよ!」
「もう一回」
「ムリ!」
そんな言い合いを続けていたら学校に到着した。