逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
卒業証書授与、
学校長の言葉、
来賓のどーたらかーたら。
最後に歌と私達の言葉。
「門出の言葉、
モデル科、咲田美里さん、
ネイル科、沢田要路くん。」
私達はスッと席を立ち上がった。
壇上に立つと、
皆やはり、タオルを目にあてて泣いているのが見えた。
・・・もらい泣きしそう・・・。
・・・けど、我慢。
私は・・・この言葉を言うまで泣いちゃいけない・・・。
私は唇が切れるくらいに噛み締めた。
まずは要路からだ。
「僕達は今日を持ちまして、
この、美園学園を卒業します。
・・・僕達は夢をただただ追って、
輝かしい未来を望みんで、
三年前、学園の門をくぐりました。
期待と希望に反し、
ここは厳しい世界で、
夢を追うことの辛さを痛感しました。
けど、僕達は夢を諦めたくなくて、
縋り付くような思いで必死に勉強し、今日までやってきました。
今日、僕らがここにいるのはたくさんの人の手助けがあったからです。
先生方はもちろん、両親や、
僕達の夢を手助けしてくださった様々な企業の方々、
そして、仲間。
同じ科の友人、
同じ学年の友人、
同じチームの友人、
・・・皆が居たから俺はここにいる。
・・・皆、本当にありがとう。
いつまでも、俺達は仲間だよな。
お互い、様々な世界で活躍できるように努力していこう。
三年間、本当にありがとうございました。」
要路がそう言って拍手が沸き立った。
後半は、要路の声が震えていた。
・・・要路、涙誘うようなことしないでよ・・・。
私は心の中で、
泣きたい気持ちと我慢する気持ちをぶつけ合った。
けど、やっばり、
泣くのは嫌で。
最後まで、カッコイイモデル科の咲田美里でいたいんだ。
私は要路と交代してマイクの前に立った。
要路の言葉があったからか、皆の泣き顔が増えた気がする。
うん、
と私は軽く咳ばらい。
泣くなよ、最後まで・・・。
泣いちゃダメ。
私は目を閉じて、
そして開いた。