逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
お腹減ったなぁ。
そう思いつつ私は控え室に向かっていた。
私はポケットに入っているケータイで時刻を確認した。
・・・11時半
控え室に着くと既に木崎旬は到着していた。
「あ、もう来てたんだね」
私は木崎旬の隣に立つ。
「ああ、試験どうだった?」
木崎旬は私を見下ろしてそう言った。
つくづく、4人は背が高い。
「いつもどーり」
私はウラピースをして答える。
「一位か。俺も。」
木崎旬が微かに笑う。
私も木崎旬に笑い返す。
すると木崎旬はあっと思い出したように鞄を漁りはじめた。
・・・どうした?
私は木崎旬を覗き込むように見る。
すると木崎旬は鞄から、お弁当のようなものを取り出した。
そしてそれを私に突き出す。
「これ、やる。」
私はそう言われ、突き出されるがままに受け取る。
「それ、なんかババアが作りやがってよ。
サンドイッチらしい。腹減ってるなら食え。」
そう言うと木崎旬はクルリと私から背を向けて衣装の確認などを始めた。
「優男ー。すごいお腹減ってたの。ありがとう。」
私は木崎旬の背中にそう言って、
早速お弁当箱を開いてサンドイッチを口にした。
「おいしー。さすがだー。」
私がパクパクとサンドイッチを胃の中に収めていると、
修達がやってきた。
「おー、何それ、うまそーじゃん。」
郁斗がサンドイッチに手を伸ばす。
私はそれに瞬時に気づき、パチンとその手を叩く。
「イテっ、何すんだよ!」
郁斗は私に向かって軽く怒鳴る。
「モデルは腹ごしらえが大事なの。
ランウェイで倒れたらどうする気?」
私はギロっと睨みつけてサンドイッチを全て平らげた。
「ごちそうさまでしたー。
お弁当箱洗って返すね。」
私はそう木崎旬に言ってお弁当箱を自分の鞄にしまう。
ん、と軽く木崎旬は返してきた。
あ、口数が少ない。
集中しているのに邪魔しちゃいけないな。
私はそうして、軽く水を飲んでトイレに言った。
トイレから戻ってからは、衣装に着替える。
白のスキニーに、
ノースリーブのチュニックっぽい丈のAライン。
で、スリットが入って、へそ出し。
青が主体の藍染め風になっている。
靴はゴールドの8cmくらいあるヒール。
ピアスは大きめ。
「ん、大丈夫だな。」
着替えた私を見て木崎旬はよし、と頷く。
私はベンチコートのような物を羽織ってメイクなどをしに、
メイク室に向かった。