王子様とお姫様
急に自分が危ない立場にいるのかもしれない事実を知った私。
さっきまでのドキドキとは打って変わって、急に不安に襲われた。
そこに、丁度戻ってきた舞に話しかけた。
「舞!あのさ、わた…」
でも舞は私の話なんて聞きもせず、
「美織ぃ!!総太と付き合うことになったぁ!」
ってニヤニヤしながら報告してくる。
「…」
報告は嬉しい。けど…。
私今それどころじゃないんだ!!
てか、総太って…もう呼び捨てなんだね。
「そっか…!おめでと!」
なんだか浮かれてる舞に相談するのは気が引けて、無理矢理笑顔を作った。
ほんとは今不安で不安でしょうがない。
誰でもいいから話したい。
けど、こんな恥ずかしい話舞以外に相談できないよ…
舞はそんな私の思いに気づくはずもなく、
「今日一緒に帰るんだ!」
って幸せそうに塚原くんの話ばかりする。