心繋堂
「そういえば…
至、今日付けの配達だったモノは届けて来たのか?」


「もちろん!
届けたし、認めもある!」


胸を張った至の頭に、鷹がとまり…


「痛い!痛い!痛いって!」


鷹が至の頭を突いていたのだ。


「認めは颯が貰ったって言ってる…」


薺が手袋をした右手を出せば、鷹…


颯【ソウ】


は、綺麗にとまる。


「颯はいつもよくやってる…ありがとう…」


颯の頭を撫でてやる。


「なんか、もしかして、鳥より下扱い?」


「当たり前ぢゃない?
役に立つモノの方が上に決まってるし?
よし、終わり!」


PCの方の手をとめる菘を極が後ろから覗く。


「届け先のデータまとめが終わったのか?」


「それプラス、請求書と届け認めのまとめも終わらせた!
から…斎センセ、ケーキ奢ってよ!」


「馬鹿言うな。
オレ様の安月給の使い道は決まってるんだよ」


斎は煙草をふかしてフッと笑う。


「どうせ、酒と煙草だろう?
…斎、窓開けて換気しないなら教室で煙草吸うなと何度も言っている」


「我も…颯と暗に毒…」


極と薺に攻め立てられ、仕方なく窓を開けに行く。


満足したように薺は颯と梟の


暗【アン】


を撫でてやる。
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