愛しき君へ

本当のヒト




部屋に入り下を向いたままドアの前に立つとやっと悠真が振り返った



「いつまでそこに立っているつもりだ?」


「えっ…?」


今までの声よるツートン程低い声に勢いよく顔を上げた


「君は本当に鈍臭いんだな」


「っ」


「いっておくが、君と愛しあう日なんてこない。これはただの政略結婚なんだ。俺はお前の両親に頼み込まれて両社の利益の為に結婚を受けた。」


「た、頼み込まれた…?」




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