その女、最強総長【完】
バンッ!
「なあなあ、仁今日さあ~……え?」
部屋のドアが勢い良く開いたと思えば、姿を表したのは翔だった。
案の定、私を見て目を丸くしている。
当たり前だ。
翔でさえ、総長室にはギリギリの場所に立ち入って来ないのに、私は入っている所か寝ているのだから。
「どういうこと…?」
翔は首を右に捻り、考える素振りを見せる。
「アンタ、もしかして誰にも言って無いの?」
「あぁ。」
「勝手に決めちゃって良かったの?」
「総長だから。」
これぞ、総長乱用。
翔は私達のやり取りをポカーンと見つめているだけだった。