その女、最強総長【完】
「なーにやってんのこの餓鬼は。」
セイの部屋中に散らかるたくさんの色とりどりの紙切れ。
あーもうっ、せっかく綺麗にしたのに一瞬で部屋滅茶苦茶にしやがって。
溜め息を吐き出しながら、作業中のセイに声を掛ける。
「セイ、お父さん帰ってくるわよ。」
「ちょっと、待ってよぉ。」
隅の方での作業がやっと終わったかと思えば
「じゃじゃーんっ!!」
「…はあ…。」
一体、誰に似てしまったのだろうか?
この馬鹿さ加減。
手作り感満載のライダーズセットに身を包まれたセイは誇らしげにしていた。
ガチャガチャッ
玄関の方からドアを開ける音が聞こえる。
どうやら、仁が帰ってきた様だ。