その女、最強総長【完】


日本らしくないひっそりとした洋風の病院の前に、似つかない黒光のベンツを止め、俺達は病院へと足を進める。


受付の白衣の天使…とは、お世辞でも言えない看護師のおばさんに理事長が面談の手続きをする。



「凛、本当にこんな場所に…?ていうか何で…病院?」


「だよなぁ…、態々こんな遠い病院に居る理由って…」



翔とリオがこそこそと俺の隣で話していた。



「おい、行くぞ。」


「…はい。」



理事長と担任の後に俺達は続いた。



702号室。


その部屋の前でピタリと理事長は足を止めた。


病院の奥の奥の一番端っこの部屋。



702 と書かれた番号の横には"涼宮凛"という名前が書かれていた。



「本当に女の子なんだね。」



と、翔とリオは"凛"という名前を見てか、そういった。



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