その女、最強総長【完】



それから、凜から今までの事を全部話して貰った。



龍蝶での出来事も


病気の事も


凜のお兄さん、蘭さんの事も



話を聞いて、軽蔑心なんてちっとも沸かなかった。


むしろ、凜を守りたいって。


更に強く想う事が出来て、少し凜の事が知れた気がして。


本当に、話してくれて嬉しかった。


それでも凜はとても不安そうな表情をしていたので




「よく、頑張ったね。」



頭をまた、優しく撫でてあげた。


すると、凜は嬉しそうに頬を緩ませた。




「じゃあ、今日はもう離してあげる。」



凜を無茶苦茶にしたかったけど……心の中でボソリと呟く。


しかし、きつく縛っていた腕を離そうとすると



「離しちゃ…やだ…。」



と、涙目で訴えてきた。


はあ、本当、駄目だ。


こっちは我慢してるって言うのに。



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