その女、最強総長【完】
ホウコク
キスに夢中になっていた私は完全にあの事を忘れていた。
やっと離れた唇、意識がボーッとして夢心地。
「我慢できない。」
本音を漏らしながらも、バッと仁が着ていたTシャツを脱ぐ。
そして私はあるものを発見した。
「刺……青…?」
「あぁ、今日彫った。」
少し体をお越し、腕に彫られた仁の刺青を更に近くでマジマジと見た。
「我永遠凛愛…?」
「我、永遠に凛を愛します。ってこと。」
嬉しい。
とても嬉しかった。
と、同時に羨ましかった。
現役の時、凛蝶にちなんで蝶の刺青を彫ろうと思ったけども全力で皆に止められて結果彫る事が出来なかった。
チャンスは今しかない!
そう思い、期待を込めて言った。
「私も彫りたい。」
………と。
「ダメだ。」
まあ、期待も一気に絶望へと変わってしまった。
「凛の分は、指輪に彫ってある。」
直ぐに指輪を外して、裏を見てみるとそこには
゛我永遠仁愛゛
と彫られていた。
「ふふっ。」
直ぐに機嫌の良くなる私は単純な女だな。とか思いながらもニヤけが止まらなかった。