その女、最強総長【完】
「仁が転んじゃったら赤ちゃんが危ない。」
「大丈夫、俺がそんなヘマするわけないし。」
いや、仁ならやりかねないけども。
「ん、」
二度目の゛ん゛だったので、私は渋々仁の背中に身体を預けることにした。
「こ、怖い…」
「大丈夫。」
私と赤ちゃんの為を思ってか仁は慎重に廊下を進んでいった。
はて、何処に行こうとしているのだろう?
かなり今更な疑問が浮上してきた。
「仁、何処行くの?」
「着いたらわかる。」
そりゃそうでしょうね。
しょうがないから、私は仁に身を委せた。