その女、最強総長【完】



そして、帰りにはまた仁の背中におぶられていった。

ベッドに優しく降ろされる。



「仁…、あのさ…、」



私は仁に伝えたい事があった。


それは…



「もし、もしだけどさ。」

「…ん?」


「私と赤ちゃんどっちかしか選べないってなったらさ…絶対赤ちゃんを助けてあげてね。」


「…」


「赤ちゃんに、見せてあげたいんだ。この綺麗な夜空を。赤ちゃんには広い世界を見て欲しい。」


「…」



あまりにも仁が泣きそうな表情を浮かべるので



「もしも、の話だよ。」



と、付け加えておいた。




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