その女、最強総長【完】
結局、センセは何も言ってくれなくてとても申し訳無さそうな表情をしていた。
「私は忘れない…よ…」
そう自分に言い聞かせた。
センセは何も発しずに部屋を出ていってしまった、その瞳の奥は悲しい色をしていた。
「凛、これ。」
そう言って仁が私に差し出したのは外国の可愛い赤ちゃんが表紙になったノートだった。
「何これ?」
「このノートに、寝る前に必ず日記を付けて欲しい。一言でも一文字でも付けるだけで良いから。」
「………?…うん。」
このノートの意味は、まだ解らなかった。
それでも私は首を縦にふった。