その女、最強総長【完】
トツゼン
そんな時、部屋に入ってきたのはセンセだった。
「お前等、少しこっちに来てくれないか?」
「……?わかった。」
私は車椅子に乗り、仁に押して貰いセンセの後を追った。
今の私の体力じゃ、セイと私二人分も支えきれなくて2、3日前から車椅子との生活になっていた。
情けない、と思ってもセイの命もかかっているわけだからこうするしかなかった。
センセが止まった部屋は、集中治療室だった。
「……嫌っ、入りたくない。」
もう、わかった。
私の仲間の誰かが、危ない状態だってこと。
蘭が最後に生きたのだって、この部屋だったもの。
「どうする……?」
仁に問われる。
「いっ、行く……」
入りたくない…けども。
もし、この人と逢うのがこれで最後になってしまうのならば。