その女、最強総長【完】
「あっ、北極セイだぁ!」
「本当だ。」
私と、仁の間にはセイ。
手をしっかりと握り締める離さない様に。
「北極セイ、とっても綺麗だね。」
「ふふっ、そうだね。」
セイの名前は北極セイから取ったのには、いつ気づくのだろうか。
「あっ、流れ星だ!!」
きらりと、西の方の空に確かに星が落ちて行くのが見える。
「セイ、早く願い事しないと。」
セイは何も迷う事も無く、叫んだ。
"母ちゃんと父ちゃんと何時までも一緒に居れますよぉーにっ!"
夜空にセイの声が響く。
お星さま、お星さま
ちゃんと聞こえましたか?
2012.8.10 涼宮凛『闘病日記』