その女、最強総長【完】
1-Dの教室に入ると、中に居た生徒逹は一瞬で静まり、挨拶とお辞儀をする。
1-Dは、全員…いや、佐藤銀を除けば皆、凛華に所属しているであろう。
この教室内ではトップの確か…誠也【セイヤ】が前に出てきて俺達に言う。
「…仁さん、あの…突然、どうしたんすか…?」
「佐藤銀という男は、知らねえか?」
その名前を聞くと、教室中の生徒が顔を合わせる。
「あぁ…あいつ、昼から見てませんよ。…仁さん逹に、何か失礼な事でも…?」
「…まあ……な。…兎に角教えてくれてありがとな。…じゃあ。」
俺は身を翻し、思い当たる場所に足を進めた。
「おいっ!何処行くんだよっ!」
翔は後ろから慌てて聞いた。