その女、最強総長【完】
そして、眼鏡越しなのでイマイチ解りにくいが目を開く。
「………また、古谷仁?」
゛また゛と言われると、少しイラッとする。
まあ、起きたとしても倉庫に連れて行くまでだ。
俺は、ヒョイッと佐藤銀を担ぐ。
「軽っ……お前、飯食ってんのかよ?」
思わずそう聞いてしまう程の軽さ。
40kgも無いんじゃないか。
「っ、てめー、降ろせ!!」
「暴れたら、屋上から落とすぞ。」
佐藤銀は直ぐに暴れるのを辞めて、ムスッとしていた。
俺は、迎えの車へと足を急がせた。
「何処連れてく気だよ?」
「どっか。」
「ざけんなっ…!」