その女、最強総長【完】
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「凛は、俺達を見捨てないよね?」
「…ッ、ごめんなさいっ…。」
空はきっと全部知っていたんだと思う。
私が何をしようとしているのか、私の身に起きている事も。
だから、一緒に泣いてくれたんだと思う。
空の涙はいつも以上に冷たかったのはきっと気のせいじゃ無い筈。
生きる、伝説。
そう呼ばれた私はその日を境に、何の前触れも無く仲間達の元を去ったんだ。
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「ハア…ハア…ユ…‥メ?」
久しぶりに見たあの夢。
いつ見てもリアルで
あの日の流羽の切ない表情を思い出してしまう。
枕元に置かれた目覚まし時計を見ると、9時と表示されていた。
9時、朝じゃなくて夜の9時。
そろそろ…お仕事のお時間だ。